銀座ヤマハで「Tokyo Story」の広告を見ました。

2019年早々、銀座のヤマハで「Tokyo Story」の広告を目にしました。楽譜とCDのフロアへ行こうと思い、エスカレータに乗って2階で降り、売り場へ入るため左へ曲がると、最初に目に入る場所に置いてあります。いきなり、小津安二郎映画音楽ピアノ作品集の楽譜と「Tokyo Story」のCD、それに広告文の書かれたポップが目に飛び込んできました。

私の記憶違いでなければ、ヤマハでは以前に全音から楽譜付き絵本が再版された時と、ロケットミュージックが斎藤高順作品を復刻した時にも、大きく扱ってくれていたように思います。ヤマハの社内に、斎藤作品に関心を持っている方がいらっしゃるのかも知れません。あるいは、キングインターナショナルの宮山プロデューサーからお聞きした通り、社内に映画及び映画音楽に造詣の深い方がいらして、推薦してくださった可能性も考えられます。

他店ではどのような扱いになっているのか興味が湧いたので、同じく銀座にある山野楽器も覗いてみました。こちらでは、楽譜とCDは別々のフロアで取り扱っており、両フロアとも確認しましたが、残念ながら小津安二郎映画音楽ピアノ作品集の楽譜も「Tokyo Story」のCDも見つけることができませんでした。

しかし、宮山プロデューサーの情報によると、銀座の山野楽器はこの作品に無関心どころか、「Tokyo Story」のCDを日本で一番販売してくださっているそうです。何でも、現在ドイツのProfilレーベルでは欠品しており、いくらオーダーを出しても商品が入らない状況とのことです。

「Tokyo Story」のCDは、国内では2018年10月20日にキングインターナショナルより発売されました。収録作品は、前半に「東京物語」を始めとした小津映画音楽関連が9曲、10曲目以降は父高順のピアノ小品が18曲の計27曲、トータル62分16秒に及ぶ大作アルバムとなっています。

日本国内でクラシック音楽のCDが大きく扱われることは極めて稀ですが、世界の映画界を代表する巨匠小津安二郎監督の作品を採り上げているせいもあり、国内でもいくつかのメディアが「Tokyo Story」の記事を掲載しています。代表的なものをご案内しますと、朝日新聞(2018年10月22日)、CDジャーナル(2018年11月)、東京新聞(2018年11月20日)、日経新聞(2019年1月5日)に記事が載っていました。該当箇所をPDFにしましたので、以下よりご覧ください。


全画面表示 → 「Tokyo Story」の新聞記事

一方、最初にCDが発売されたドイツでは、有名な音楽専門サイト”Klassik.com”に紹介記事が掲載され、”Piano News”という音楽雑誌(2019年1月号)では、大変高い評価を得ているとピアニストの青木美樹さんからお聞きしました。
“Klassik.com”では、もちろん小津作品に触れていますが、その他の小品集(三つの宝石、三つの淡彩画、大宇宙のピアノファンタジー)についてもかなりスペースを割いて紹介しています。ライナーノーツには、CD誕生に至る経緯などについて記載した文章がドイツ語と英語で載っていますが(私の駄文です…笑)、曲に関する解説はほぼありませんでした。その辺に対する不満も”Klassik.com”には書かれており、このご指摘については私も全くその通りだと思います…(苦笑)。”Klassik.com”のオリジナル記事はコチラからリンクできます。 → Klassik.com

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