2016年4月23日(土)、駒沢のライブスペース「エムズ・カンティーナ」において、昨年10月に引き続き第2回目の「小津安二郎弦楽トリビュートコンサートⅡ」を開催しました。

今回のプログラムも前回同様、小津映画のトーキー全19作品の主題曲を中心に、弦楽四重奏による生演奏とトークという構成でした。前回は私の方で映像とナレーションを交えたコンテンツを作成しましたが、今回は各作品の背景画像だけを用意し、それ以外は小津映画音楽に関するエピソードをQ&A形式で解説する方式に変更しました。

ちょうど、全国小津安二郎ネットワークのニュースレター用に書いた記事がありましたので、それを配付資料に転用しました。Q&Aにはなかなかディープな内容も含めてみましたが、モメカル(モーメント・ストリングカルテット)の小野瀬はるかさんに進行をお任せし、曲の合間に小野瀬さんが私に質問を投げかけ、それに私が回答するというスタイルに初めてチャレンジしてみました。

数日前に赤坂の豊川稲荷で行われたイベント「小津安二郎音語り」で、中井貴惠さんの実に見事なトークを間近で拝見したばかりだったので、自分のトークの下手さ加減に大変ショックを受けました。まだまだ修業が足りませんね…(苦笑)。そもそも小野瀬さんとの打ち合わせも不十分だったし、やはり経験不足とトークのスキルが未熟過ぎました。演奏が素晴らしかっただけに悔いが残ります。

しかし、実は一番気になったのが集客でした。前回のように新聞に記事を掲載したり、ネットの集客サイトに登録したわけでもなく、特別集客のために何か施策を行ってはいなかったのです。案の定、ほとんど世間の関心度は高まらず、このままでは空席だらけになりかねない状況だったので、急遽地元の公的機関にイベントの告知をして歩くことにしました。

「小津安二郎音語り」の客層は高齢者が大部分を占めていましたが、当イベントの潜在的な客層も同じく60歳以上の中高年世代が予想されます。従って、ネット媒体に広告を出しても、ほとんど役に立たないと考えなければなりません。

ターゲットは会場近辺にお住まいの中高年世代と考え、地元の町づくりセンターや町内会、高齢者集会所、高齢者クラブなどに当たってみました。ところが、どこの施設でも言われたことは区の後援がないと無理とか、ボランティア(無料)のイベント以外は協力できないとか、色々と難癖を付けられてイベントのチラシを置かせてもらうことさえできませんでした。

しかし、発信源はどこなのか分かりませんが、このようなイベントを開催するらしいという情報が地元の高齢者の間に口コミで伝わったみたいで、当日は予想外にご近所の中高年の方々が大勢会場へお見えになりました。今回は急なイベント開催だったため、事前の根回しも十分にはできませんでしたが、小津映画音楽のイベントに参加してみたいと考える人は、世間には少なからずいらっしゃることが分かりました。

次回以降、事前にもっと上手くプロモーション活動を行えば、結構沢山の方にご来場いただけるかも知れない…という手応えは感じました。課題として、公的機関を味方につける方法、近隣に住む高齢者の口コミネットワークを活用する方法、映画ファンに効率よく告知する方法などについて調べる必要があると思います。

20160423

Translate

category

ページ上部へ戻る
Translate »